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パワハラ防止法について~企業が抱えるリスクと対策~

2020年7月27日
パワハラ防止法について~企業が抱えるリスクと対策~

目次

はじめに

令和元年(2019年)5月、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(以下「パワハラ防止法」)が改正され、企業に対し、企業・職場でのパワーハラスメント(以下「パワハラ」)の防止が義務づけられました。
大企業では令和2年(2020年)6月1日から、中小企業では令和4年(2022年)4月1日から対応が義務づけられます。

今回は、パワハラとは何か、パワハラ防止法によって、企業はどのような対応を迫られるのかについて説明していきます。

1.  パワハラとは

パワハラ防止法では、パワハラを「(1) 職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、(2) 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、(3) その雇用する労働者の就業環境が害されること」と定義しています(パワハラ防止法30条の2)。

以下、各要件ごとに説明します。

  • 職場における優越的な関係を背景とした言動には、職務上の地位が上位の人の言動のみならず、同僚や部下でも業務上必要な知識や豊富な経験を持ち、その協力を得なければ仕事ができない人の言動、同僚や部下からの集団による行為で、抵抗・拒絶することが困難であるものも含まれます。
  • 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものとは、業務上明らかに必要のない行動、業務の目的を大きく逸脱した言動、業務を遂行するための手段として不適当な行動、回数や行為者の数が社会通念に照らして許容される範囲を超えるものが該当します。通常行われる業務指導は、これには該当しません。
  • 労働者の就業環境が害されることとは、その言動によって、個人に対して身体的、精神的なダメージを与えた、あるいは、職場環境の悪化など就業環境が害されることです。

2. どのような行為がパワハラに該当するのか

厚生労働省は、パワハラ防止法の施行を踏まえ、令和2年(2020年)1月、パワハラ防止ガイドライン(事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)(令和2年厚生労働省告示第5号)を公表しました[1]
そこでは、パワハラを次の6つに分類しています(該当する行為と該当しない行為の両方が例示されています)。
この分類は例示列挙(例として挙げているものであり、これら以外でもパワハラに該当する言動はあります)ですが、かなり詳細に記載がされています。

(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)

a)該当すると考えられる例

  • 殴打、足蹴りを行うこと。
  • 相手に物を投げつけること。

b)該当しないと考えられる例

  • 誤ってぶつかること。

(2)精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)

a)該当すると考えられる例

  • 人格を否定するような言動を行うこと。相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を行うことを含む。
  • 業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行うこと。
  • 他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行うこと。
  • 相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数の労働者宛てに送信すること。

b)該当しないと考えられる例

  • 遅刻など社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意をしてもそれが改善されない労働者に対して一定程度強く注意をすること。
  • その企業の業務内容や性質等に照らして重大な問題行動を行った労働者に対して、一定程度強く注意をすること。

(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

a)該当すると考えられる例

  • 自身の意に沿わない労働者に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりすること。
  • 一人の労働者に対して同僚が集団で無視をし、職場で孤立させること。

b)該当しないと考えられる例

  • 新規に採用した労働者を育成するために短期間集中的に別室で研修等の教育を実施すること。
  • 懲戒規定に基づき処分を受けた労働者に対し、通常の業務に復帰させるために、その前に、一時的に別室で必要な研修を受けさせること。

(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害)

a)該当すると考えられる例

  • 長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な状況下での勤務に直接関係のない作業を命ずること。
  • 新卒採用者に対し、必要な教育を行わないまま到底対応ができないレベルの業績目標を課し、達成できなかったことに対し厳しく叱責すること。
  • 労働者に業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせること。

b)該当しないと考えられる例

  • 労働者を育成するために現状よりも少し高いレベルの業務を任せること。
  • 業務の繁忙期に、業務上の必要性から、当該業務の担当者に通常よりも一定程度多い業務の処理を任せること。

(5)過小な要求(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

a)該当すると考えられる例

  • 管理職である労働者を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせること。
  • 気に入らない労働者に対して嫌がらせのために仕事を与えないこと。

b)該当しないと考えられる例

  • 労働者の能力に応じて、一定程度業務内容や業務量を軽減すること。

(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

a)該当すると考えられる例

  • 労働者を職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりすること。
  • 労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること。

b)該当しないと考えられる例

  • 労働者への配慮を目的として、労働者の家族の状況についてヒアリングを行うこと。
  • 労働者の了解を得て、当該労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、必要な範囲で人事労務部門の担当者に伝達し、配慮を促すこと。

3. パワハラが発生した場合に企業が負うリスクは何か。

パワハラが発覚した場合に企業が負うリスクとしては、以下の行政、刑事、民事の法的責任、更にレピュテーションリスク及びビジネスリスクがあります。

(1)パワハラ防止法違反に対するリスク(公表のリスク・過料支払のリスク)

厚生労働大臣は、パワハラ防止法の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、助言、指導又は勧告をすることができます(パワハラ防止法第33条第1項)。
そして厚生労働大臣は、パワハラ防止法第30条の2第1項及び第2項に違反している事業主に対し、上記勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができます(パワハラ防止法第33条第2項)。

パワハラ防止法第30条の2第1項は、パワハラが発生しないよう、事業主が労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならないことを定めています。
同条第2項は、事業主は、労働者がパワハラの相談を行ったこと又は事業主によるパワハラの相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、その労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないと定めています。
上記のとおり、このようなパワハラ防止法の規定に違反した場合には、社名を公表され、世間にそのことが知り渡ってしまうリスクがあります。

また、厚生労働大臣は、事業主から上記パワハラ防止法第30条の2第1項及び第2項の規定の施行に関し必要な報告を求めることができ(パワハラ防止法第36条第1項)、報告をしなかったり、又は虚偽の報告をした事業主は、20万円以下の過料に処すると定められています。
過料は刑事罰ではありませんが、行政法の違反に対するペナルティであり、企業にとって、単に金銭の支払いにとどまらず、不名誉なことであることは言うまでもありません。

(2)法的責任(刑事・金銭的なリスク)

上記2で前述しましたパワハラに該当する行為のうち、身体的な攻撃または精神的な攻撃が行われたことが認められれば、加害者は、傷害(刑法第204条)、暴行(刑法第208条)、強要(刑法第223条)、名誉棄損(刑法第230条)、侮辱(刑法第231条)といった刑事責任を問われる可能性があります。
また民事上不法行為による損害賠償請求(民法第709条)を負う可能性もあります。

加害者個人だけでなく、企業も雇用主としての責任を問われます。
雇用主が従業員に対して負う職場環境配慮義務(労働契約法第5条)について債務不履行による損害賠償責任(民法第415条)、使用者責任に基づく損害賠償責任(民法第715条)を負う可能性があります。
加害者の行為が、身体的な攻撃や精神的な攻撃以外のものであっても、その行為の態様や程度によっては、やはり、企業は上記の責任を負う可能性があります。

以下で、パワハラを理由とする損害賠償の請求が認められた裁判例を2つ紹介します。
損害賠償として支払いを命じられる金額が高額になる事案はそれほど多くありませんが、そのような紛争が発生することによる後述の信用毀損のリスクおよび紛争に対応するコストが生じることを忘れてはいけません。

① 行き過ぎた業務指導が不法行為に該当するとして損害賠償を認めた事案

(東京高等裁判所平成17年4月20日判決)

保険会社のサービスセンターに勤務する従業員が、上司が従業員に対し送信したメールの内容が名誉棄損又は名誉感情を侵害するパワハラとして違法であると主張して不法行為による損害賠償を求めた事案です。
メールの内容は「意欲がない、やる気がないなら、会社にいても辞めるべきだと思います。
当サービスセンターにとっても会社にとっても損失そのものです。」等のものでした。
本件では、このメールを上司が部下に送信する際に、同じ職場の従業員10数人に同時配信をしていました。

裁判所は、本件メール中の表現は、従業員の名誉感情をいたずらに毀損するものであることは明らかであり、上司が部下である従業員を叱咤激励するという送信目的が正当であったとしても、その表現において許容限度を超え、著しく相当性を欠くものであって不法行為を構成するとして、慰謝料5万円の支払を命じました。

本件では、上司は、部下である従業員に対し、業務指導として叱咤激励しようと考えていたようですが、その表現内容や、同じ職場の従業員10数人にメールを同時配信するといった方法が問題となりました。

② 私的なことに過度に立ち入ることが不法行為に該当するとして損害賠償を認めた事案

(福岡高等裁判所平成25年7月30日判決)

市役所の職員が、総務課長からパワハラを受けたこと及びそれについて市役所の総務課が適切な対応をとらなかったことによりうつ病が悪化しことを主張し、国家賠償法1条に基づく損害賠償(民間企業であれば民法の不法行為責任に基づく損害賠償)の支払いを求めた事案です。
職員は、同じ市役所の職員と交際をしていました。
2人が交際をしていることは、職員が交際相手の女性職員と市営団地の前で抱き合っているという市民からの通報で発覚しました。
それに対し総務課長は、「入社して右も左もわからない若い子をつかまえて、だまして。お前は一度失敗している(離婚している)から悪く言われるんだ。噂になって、美人でスタイルもよくない女性職員が結婚できなくなったらどうするんだ。」、「危険人物」、「これまでもたくさんの女性を泣かせてきた。」、「お前が離婚したのは、元嫁の妹に手を出したからだろうが。一度失敗したやつが幸せになると思うな」などの発言をしました。

裁判所は、総務課長の言動は、職員に対する誹謗中傷、名誉棄損あるいは私生活に対する不当な介入であって国家賠償法上以上であるとして、慰謝料30万円の支払を命じました。

総務課長としては、職員が職員同士で交際していることにについて市民から通報があったことから、職員として市民に対して模範となるべきだと考え、部下指導のつもりで行った言動のようですが、内容が個人の私生活への介入や人格攻撃になったことが問題となりました。

(3)信用面、人材面でのリスク

前述しましたように、パワハラ防止法に違反をすると社名を公表されるリスクがあります。
また、従業員から企業に対し、上記の損害賠償請求をされたり、それらがメディアで報道されたりすると、会社の信用失墜につながります。
企業が信用を失うと、求人を出しても応募者が来ない、他の従業員も退職をするなどの影響が出る可能性があります。
かつては、パワハラが起きてもその情報は社内に留まるということが多かったですが、現在では、被害者がSNS等に書き込みをすることによって、パワハラが発生したことやその後の状況などは、一気に世間に広まります。
パワハラを放置する企業、ブラック企業という印象が世間に広まってしまえば、人材の獲得も思うようにならず、企業の経営にも大きな影響を与える可能性があるのです。

4. パワハラを防止するために企業がとるべき施策

パワハラ防止ガイドラインは、企業に対し、以下の3つの措置を講じることを義務付けています。

(1)パワハラ防止の3つの措置

①事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

事業主は、職場におけるパワハラに関する方針の明確化、労働者に対するその方針の周知・啓発を行うこと。

②相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

事業主は、労働者からの相談に対し、その内容や状況に応じ適切かつ柔軟に対応するために必要な体制を整備して、相談窓口の担当者が、相談に対し、その内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。

③職場におけるパワハラに係る事後の迅速かつ適切な対応

事業主は、職場におけるパワハラに係る相談の申出があった場合において、その事案に係る事実関係の迅速かつ正確な確認及び適正な対処を行い、再発防止に向けた措置を講ずること。

(2)具体的対策

上記3つの措置について、具体的に企業が取り組む対応としては、①研修の実施、②相談窓口の設置および③社内規程の作成が挙げられます。以下、具体的に説明します。

① 研修

研修には、講師が話をする形式のものと、ワークショップ形式のものがあります。
研修を行うにも時間や予算の制約がありますが、講師が短い時間一方的に話をするような研修ですと、その効果は薄いと言えます。
講師を呼んで研修をするにしても、どうやったら効果が出るか、どのような内容を講師に話してもらうかなど事前に講師と打合せをすることでより効果が望める研修となる可能性があります。
ワークショップ形式の研修は、個別の事例について、従業員が参加をしながら話合いを行いますので、より大きな効果が得られる可能性があります。

② 相談窓口の設置

企業は、相談窓口を設置し、従業員に周知をし、担当者をあらかじめ定め、相談に対応するための制度を設け、場合によっては外部の機関に相談への対応を委託することが求められます。
相談窓口を設置しても、相談窓口が機能しなければ意味がありません。相談窓口が機能するためには、会社自体が従業員から信頼される必要があります。
相談をしても何も意味がないと従業員が考えれば、従業員は、本来なら相談すべき事項があっても相談しません。
従業員が相談をすれば、相談に対し、企業が真摯に対応してこそ従業員は企業を信頼し、相談をするようになると考えられます。
また、パワハラの相談対応は、相談窓口の担当者に任せておけば、それで済むというようなものではありません。
相談窓口の担当者が、相談者からの相談に対し、適切に対応できるようにするための研修等も求められます。

③ 社内規程の作成

企業は、就業規則など含む規律を定めた文書に、パワハラについての規程を具体的に定める必要があります。
例としては、「パワハラ防止規程」を作成し、内容としては、①防止規程を作成する目的、②パワハラの定義、③規程が適用される範囲、④(具体例を挙げて)パワハラ行為の禁止、⑤パワハラ行為に該当する場合の懲戒処分、⑥相談及び苦情への対応、⑦パワハラ行為者及び被害者への措置(職場の異動など)、⑧従業員への教育、⑨パワハラを防止するためのヒアリングなどを規程に含むべきです。

5. パワハラ発生時の対応

パワハラ発生時の対応

(1)事実の確認

パワハラが発生した場合、企業は、事実を的確に把握する必要があります。
その際にまず対応することになるのが、先ほどご案内した相談窓口です。
相談窓口担当者は、相談者から聞き取りをします。
この際、可能な限り、5W1Hを特定します。
いつ、どこで、誰が、何を、何のために、どうしたかを特定することが重要です。
相談者が、録音を所持していたり、行為者から相談者に送付されたメールの写しなどを所持している場合は、それらの内容をよく確認します。
そして、次にパワハラの現場にいた第三者が存在すれば、相談者から了承を得たうえで、第三者にもヒアリングを行います。
第三者にヒアリングを行うことで、どういう状況や、どういう人間関係の中でその行為が行われたかの背景がわかることがあります。
そして、最後に、行為者からヒアリングを行います。
行為者に話をすることを望まない相談者もいるかとは思いますが、その場合は、相談事項に企業として対応できる範囲に限界があることを理解してもらう必要があります。

(2)懲戒処分と配置転換

事実関係を調査した結果、前述したパワハラ防止規程に従い、行為者の行為がパワハラに該当するものであれば、行為者に対し懲戒処分を行うことを検討します。
この際、過去に社内でパワハラの処分例があれば、それらを参照し、パランスをとることも大切です。
処分は、軽いほうから、けん責、減給、出勤停止、降格、論旨解雇および懲戒解雇となります。

また、行為者の配置転換も検討すべきです。
規模の小さな企業では、配置転換をしても同じ職場で行為者と被害者が顔を合わせてしまうことになります。
このような場合は、行為者と被害者の指示命令系統のラインを別にすることが考えられます。
そうすることで行為者と被害者の距離をあけるようにします。

(3)再発防止に向けた対応

企業は、パワハラ行為の再発に向けて、①行為者に対する再発防止研修の実施、②行為者以外の従業員に対する全体向けの研修の実施、③事例発生時のメッセージ発信(社長から従業員に対し、パワハラを許さないことのメッセージを発信)、④事例の活用(事例を検証し、防止策を検討)、⑤管理職登用の条件の改正(部下とのコミュニケーションの取り方など、適正な指導育成ができる人材かを管理職の要件とするなど)、⑥部下に対し適切な指導育成のできる管理職の育成を行います。

6. まとめ

ここまで、1.パワハラとは何か2.パワハラ防止法の施行にともない、どのような行為がパワハラに該当するのか3.パワハラが発生した場合に企業が負うリスク4.パワハラを防止するために企業に求められる施策、および、5.パワハラが発生した場合の企業の対応について具体的に説明をしてきました。

パワハラは、漫然と行為者を処分すれば済むという問題ではありません。
パワハラに無関心な企業は、ブラック企業のレッテルを貼られることにもなりかねません。
そうなれば、企業の信用は失墜し経営にも大きな影響を与えることになります。
パワハラを行った社員への懲戒処分をうやむやにすると、パワハラをしてもお咎めなしという社風を助長してしまいます。
パワハラが発生しないように、日ごろから対策を立てておくことが大切ではありますが、パワハラが発生してしまった場合でも適切に対応を行えば、企業へのダメージは最小限にすることができます。

企業によっては、一罰百戒としてパワハラやセクハラを行った社員の処分を社内報で公表して社内のコンプライアンス意識を高める手段としているところもありますし、また、厳しい懲戒解雇処分を行い社外に公表する企業もあります。
なお、後者の企業では人事部が新しい転職先を斡旋して社員のケアーをしていました。

パワハラへの対応について、以上ご説明した点を参考にしていただければ幸いです。

[1] 厚生労働省は、同日、改正セクシャルハラスメント防止指針(「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年厚生労働省告示第6号)も公表しました。

村田佳久
弁護士村田 佳久
明治大学政治経済学部卒業、明治大学法科大学院終了。ベリーベスト法律事務所入所後、離婚事件、労働事件、交通事故事件、債務整理事件等の一般民事や刑事事件を中心に活動しながら、中小企業からの法律相談なども手掛けています。
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