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【雇用契約書】雛形無料DL付き!作成手順とポイント3点
雇用契約書の雛形がほしい!という方のために、この記事では「無料ダウンロード」をご用意しました!
さらに、「作成手順」と「作成時のポイント」についてもご説明しています。
事業の拡大に伴い新たに社員を雇う時や、アルバイトを正社員にする時などには、正社員用の雇用契約書が必要となります。
以下の内容をご参照頂き、間違いのない雇用契約書を作成してください。
「契約書を作成」する時のポイントについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
[nlink url=”https://best-legal.jp/contract-create-22493/”]
1、雇用契約書の作成手順を雛形DL前におさらい
まずは雇用契約書の作り方の流れをみていきましょう。
(1)雇用契約の内容について確認
話し合いで、以下の内容を決めたかと思います。
これらを事前に確認しておきましょう。
- 給与の金額と支払い時期
- 就業時間と休憩時間
- 雇用期間
- 有給休暇について
- 退職について
- ボーナスについて
- 就業場所
(2)雇用契約書の作成
確認した内容をもとに、雇用契約書の作成作業に入りましょう。
パソコンで作ったのであればプリントアウトして下さい。
(3)作成した雇用契約書を製本の方法は?
作成した業務委託契約書を製本する作業に入りましょう。
ポイントは以下の2点です。
①契約書は2通作成しましょう!
契約書は1通でも法律上有効な契約となりますが、トラブルが起きた時のために当事者双方が持っていた方がよいので2通作成し1通ずつ保管しておきましょう。
2通作っておくことで「勝手に加筆修正される」というリスクを回避することができます。
②契約書が2枚以上になる場合には契印を押しましょう
また、契約書が2枚以上になる場合には、契印を押す必要があります。
契印とは、契印は、契約書が2枚以上にわたる場合にその文書が一連一体の契約書であるとして差し替え等を防ぐために各ページのつなぎ目に押印するものです。最後に、署名・押印をしましょう。
(4)相手方に契約書の内容に問題がないか確認の上、署名・押印してもらう
作成した契約書の内容が問題ないかをこれから働く方に確認してもらいましょう。
その上で、署名・押印してもらいましょう。
2、雇用契約書の雛形ダウンロード
雇用契約書作成の流れを把握したら、いよいよ雇用契約書の作成作業に入りましょう。
とはいえ、一から雇用契約書を作成するのは手間でしょう。
そこで、雇用契約書の雛形をご用意しました。
下記よりダウンロードして下さい。
3、雇用契約書の雛形は契約内容に応じて修正
雛形を手に入れたからといって、そのまま使うべきではありません。
契約の内容に応じて修正していきましょう。
実際に作り方をみていきましょう。
パソコンでWordなどのテキストソフトで作成していくとよいでしょう。
基本的には話し合いした内容を文字として反映させていく作業となります。
(1)契約書名の記載
最初に契約書名を書きましょう。雇用契約書でよいでしょう。
より細かく「正社員雇用契約書」と書いても問題ありません。
(2)契約締結の事実
次に契約当事者の名前を正しく書いて契約締結の事実を書きましょう。
(3)契約の目的
いよいよ契約書の本文に入っていきます。まず契約の目的を書きましょう。
一般的な雇用契約であればばここは雛形のままで構いません。
(4)労働条件
労働条件について記載します。
もし、既に就業規則が作成されている場合には、雛形の通り書けばよいでしょう。
もし就業規則がない場合は、本条項は不要です。
(5)雇用期間・試用期間
雇用期間が決まっている場合には、ここで雇用期間をいつからいつまでか明記しましょう。
また、試用期間を設ける場合には同様に試用期間を記載しておきましょう。
試用期間は3ヶ月ほどツすることが多いですが、業種・業務内容に応じて適切な期間を設定しましょう。適宜短縮・伸長できるよう定めておくのも有効です。
[nlink url=”https://best-legal.jp/fixed-term-employment-contract-10613″]
(6)就業場所および従事する業務内容
まずは就業場所を書き、その上で業務内容も書いておきましょう。
もっとも、業務内容が明確でない場合もあるかと思うので、決まっている範囲で書きましょう。「経理」「営業事務」「ホームページ等のデザイン業務」など特定されている範囲で十分でしょう。
また、経営方針等の変更により、雇い入れた後に就業場所や業務内容が変更することもあるでしょう。
そのため、雇用者が「業務に必要がある場合」には、「就業場所、業務の内容を変更することができる。」との旨を記載しておきましょう。
(7)就業時間および休憩時間
就業時間と休憩時間がそれぞれの会社で決まっているはずです。
その就業時間及び休憩時間について何時から何時までか具体的に記載しましょう。
(8)休日
休日についても記載しましょう。
一般的には、土日祝日、年末年始がお休みの会社が多いのですが、そうでない場合は業務に応じて書き換えましょう。
(9)休暇
有給休暇等について記載しましょう。
勤務期間に応じて、何日の有給休暇が付与されるのか明確に規定しましょう。
(10)賃金
賃金につき記載すべきことは以下の通りです。
- 基本給(有給休暇以外の休暇の場合にも給与を支払うか否かも明記しましょう)
- 賞与(いつ支払いがあるか、金額はいくらか等)
- 残業代の計算方法について
- 給与の締め日と支払い日について
- 交通費等の経費の負担と支払い方法について
(11)退職
社員の自己都合退職の場合に何日前に会社に告知すべきかを記載します。
(12)解雇
被用者が契約に違反した場合やその他雇用者との信頼関係を破壊する行為があった場合に、被用者を解雇できる旨を記載します。会社が解雇する場合と、解雇の方法を記載しましょう。
法律上、少なくとも30日前に解雇する旨を告知するか、30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。
[nlink url=”https://best-legal.jp/dismissal-notice-15027″]
解雇できる場合の例としては以下の通りです。
①普通解雇
普通解雇の場合、「30日前に予告するか又は30日分の平均賃金を支払うもの」と記載するのが比較的多数です。具体的に普通解雇できる場合としての記載例は以下の通りです。
- 他の従業員と比較して勤務成績または業務効率が著しく不良であり、しかも向上の見込みがなく、他の職務を任せることが難しい等、これ以上就業させられないと認められたとき
- 遅刻や欠勤が多いなど勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、従業員としての職責を果たし得ないと認められたとき
②懲戒解雇
懲戒解雇とは、懲戒として行われる解雇です。
通常は、解雇予告やそれに代わる解雇予告手当の支給は行われません。
具体的に懲戒解雇できる場合としての記載例は以下の通りです。
- 重大な経歴を詐称したことによって雇用された場合
- 正当な理由もないのに○日連続で欠勤した場合
(13)秘密保持義務
雇用者が損失を受けないように、被用者にて業務上知り得た秘密を第三者に漏らさない義務を明記しましょう。
被用者にとって過度な負担とならないよう、例外的に秘密保持義務の対象とならない情報について明記しておきましょう。
(14)福利厚生
福利厚生として、どのような保険等に加入させるかを明記しておきます。
(15)誠実義務
被用者が雇用者のために誠実に業務を行うことを記載します。
(16)協議
契約書にて定めていない事項でトラブルになった場合に、契約当事者の話し合いで解決することを記載しましょう。
4、雇用契約書の雛形から有利な1枚を作るポイント
以上を踏まえた上で、さらに有利な契約書を作成するためのポイントを書いていきます。
(1)試用期間を設けましょう!
雇い入れるために面接する際にいかに「有望である」と思っても、実際働いてみなければどのくらい会社に貢献してくれるか分かりません。
会社に貢献してくれるかを判断する期間として、試用期間を設けておきましょう。
(2)キャッシュフローとの関係から給料の支払い日を遅めに設定する
会社を経営していく上で、キャッシュフローは重要でしょう。
そこで、キャッシュフローをできるだけよくするために、給料の支払日は遅めに設定しましょう。
(3)解雇する場合を明確に規定しておく
日本の法律上、解雇できる場合は限られています。
雇用契約書や就業規則に明確に解雇できる場合を記載しておかないと、解雇が難しくなるかもしれません。
業績が悪くなってしまったり、従業員の勤務状況が悪い場合に解雇できるよう、解雇する場合を明確に規定しておきましょう。
[nlink url=”https://best-legal.jp/dismissal-reason-8936″]
まとめ
今回は雇用契約書の書き方について書いていきましたがいかがでしょうか?
雛形をご利用頂き、参考にしてもらえれば嬉しいです。
※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています